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デルタの意味

デルタの意味
国立生物医学研究所(INRB)所長、キンシャサ大学医学部医学微生物学/ウイルス学教授
エボラウイルス等の研究及び疾病対策の人材育成において多大な貢献を行いました。

AARとは?意義やビジネスへの取り入れ方

デルタの意味


After Action Review(アフター・アクション・レビュー)、通称「AAR」はアメリカ陸軍の訓練から生まれた検証手法です。
事実の検証に基づいて改善策を立てる方法で、会議や商談などビジネスの現場でも活かせます。

AARとは


AARは、After Action Review(アフター・アクション・レビュー)の略称で、検証手法のひとつ です。
主に計画・準備・開催の3ステップからなり、行動内容を検証して改善策を検討します。

アメリカ陸軍の検証のプロセスとして生まれた

AARは、第2次世界大戦の際にアメリカ陸軍から生まれた検証手法です。
計画に時間をかけ緻密な作戦を立てた部隊よりも、大まかな作戦で臨み都度レビューを重ねる部隊の生存率が高かったことに由来します。
ここからは、アメリカ陸軍での活用方法を見ていきます。

個の戦闘力を高めるための方法

アメリカ陸軍では、訓練の際などにAARを使った検証が現在も行われています。
個々の戦闘力を高めるため、デルタフォースやレンジャー部隊などの特殊部隊で取り入れられています。
細かく検証し改善策を上げるプロセスを繰り返すため、短期的に戦闘力を上げることに有効です。

ファシリテーターが支援する

学習法・反省会の手法としてビジネスでも採用

アメリカ陸軍の訓練から生まれたAARですが、現在では学習法や反省会の手法として広く採用され、ビジネスシーンでも活用されています。
それでは、AARの特徴はどのような点にあるのでしょうか。
以下にポイントを2点紹介します。

採点の道具ではない

AARは個人の採点や任務の成功・失敗を問うものではないことがポイントです。 学びと改善を行うための検証手法であり、評価手法ではありません。
ディスカッションした改善策を組織で蓄積し、今後同じ状況になった際に活用して失敗を繰り返さないことが重要です。

支援のもとで自らが振り返る

AARの意義


組織に新しい方法を取り入れる際、個人と組織の成長を促すものであることが重要です。
ビジネスの現場でも活かせるAARですが、検証の方法として活用する価値はどのような点にあるのでしょうか。
3つのポイントを見ていきます。

一人ひとりが当事者意識を持って取り組める

AARは当事者意識と責任感を形成するために有効な手段です。
指示に従って受動的に行動することとは違い、 AARは自ら見通しを立て行動し、振返りを行います。そのため、当事者意識を持って取り組めることがAARの特徴です。

ファシリテーターの存在意義

また、プレイヤーには事実に基づいた発言を促します。
例えば、結果に対する反省に関しては「今後どのように対策しますか」とプレイヤーの考えと発言をサポートします。
この時、ファシリテーターから結論や評価を口にしてはいけません。あくまで、カウンセリングをするように誘導と配慮をすることが重要です。

自分の行動について客観的に捉えるようになる

主観的な考え方では、ひとつの考えに固執してしまったり、自分の心情が入り込んだりすることがあり、柔軟に物事を考えられなくなる場合もあります。
そのため、 AARを行うにあたっては客観的に考えることが重要で、積み重ねによって客観的に自分の行動を捉える力が養われます。

同じ失敗を繰り返さない

また、組織内で計画・行動・結果をデータベースとして共有することも必要です。
同じ状況に陥った場合の教訓を持っておくことで、組織全体としてミスを防止できます。

AARの手順


ここまで、AARの概要や意義について見てきました。
では、実際にAARを行うにはどのような手順を踏むのでしょうか。
計画・アクション・AAR開催・報告書作成の4段階に分けて解説します。

ファシリテーターの選任も計画段階で重要なポイントです。 選任の際には、病気などによる急な欠席に備え、副ファシリテーターも決めておきます。
また、チームの増員が必要な場合は増員候補者を選び、決定した増強要員も含めた計画を作成してください。

2.アクション

アクションを起こしている際は、観察記録を取り、客観的な事実を集めて整理します。
観察記録は目標やアクションの時系列などを事前に記した観察シートを作成し、これに基づいて記録してください。
この時、5W1Hの内容を意識しながら客観的な事実を記録します。 主観が入り込むとAARの意義が失われるため、注意が必要 です。

ファシリテーターはAARの開催準備

3.AARを開催

プロジェクトの目標や目的を改めて確認する

計画時に確認していても、認識にズレが生じることもあり、注意が必要です。
アクションの段階でいつの間にか手段が目的化してしまったり、メンバーに間違った内容で伝わっていたりと、共有がうまくできていない場合もあるかもしれません。
まずは目標や目的を確認し、自分たちがやろうとしていることを再認識します。

事実を洗い出す

仮説を立てる

改善するためにはどうしたら良いか検討する

4.報告書作成

AARが失敗するケース


複数のメリットがあるAARですが、正しい方法で行わなければ効果が得られません。最後に、失敗するケースについて見ていきます。

報告と叱咤激励で終わる

また、上司やリーダーが報告に対して叱咤激励する場合もあります。
しかし、AARでは評価を行わず、ファシリテーターは発言を誘導するなどカウンセラーのような立ち位置です。
一方的な報告ではなく、事実確認とディスカッションを行います。

改善案が出てこない

結局は上司が決めてしまう

AARにおいて、評価をつけたり結論を決めたりする立場の人はいません。
上司・部下などの立場をAARに持ち込んでしまうと、適切な改善案を出すことはできなくなってしまいます。
あくまで客観的な事実と討議内容をもとにし、平等に話し合いながら結論を決めていきます。

計画段階では時間をかけるのに検証ができていない

時間管理や関係者への根回しなど計画をしっかり立ててから行動することはもちろん大切です。
しかし、 振り返らなければ、その計画で結果はどうだったのか、今後どのように改善するかなどの検証ができません。

ジャン=ジャック・ムエンベ=タムフム博士からの近況報告(第3回野口英世アフリカ賞医学研究分野受賞者) 2022年

ジャン=ジャック・ムエンべ=タムフム博士

国立生物医学研究所(INRB)所長、キンシャサ大学医学部医学微生物学/ウイルス学教授
エボラウイルス等の研究及び疾病対策の人材育成において多大な貢献を行いました。

受賞後の活動

エボラウイルス病の集団発生

コンゴ民主共和国におけるエボラウイルス病の10度目の集団発生が、北キヴ州、南キヴ州及びイトゥリ州で発生しました。これらの3地域は人口が多いうえに、国内及び外国の反乱勢力により25年以上も続く武力紛争に苦しんでいます。この10度目の集団発生はコンゴ共和国において最大(感染数3091例、死者2074名)かつ最長(2018年から2020年)のものとなりました。地域の情勢が不安定であったにもかかわらず、INRBの研究者は米国立アレルギー感染症研究所(NIAID)の同僚たち、WHOから支援を受ける他のパートナーと共に、3種類の薬品(Regeneron、mAB114、Redemsivir)とZMappとの有効性を比較するためのランダム化比較臨床試験を行いました。我々の治療薬(mAb114)は、1995年にキクウィットでエボラ集団感染が発生した際の現地人生存者の細胞から開発したもので、未治療エボラ患者の致死率が67%であったのに対し、mAb114による治療では致死率が35%まで低下するなど、高い有効性を示しました。この研究は、PALM(スワヒリ語でPamoja Tulinde Maisha(ともに命を救う)の意味)という研究コンソーシアムが実施し、ニュー・イングランド医学誌に掲載されました。
PALMによるこの臨床研究は、2019年のデービット・サケット・トライアル・オブ・ザ・イヤーを受賞しました。


mAb114治療によるエボラ患者生存率の上昇


マンジーナ(北キブ州)でmAb114接種後にエボラから回復した最初の2例(少女たち)

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対するコンゴ民主共和国の対応

INRBがCOVID-19の最初の感染者を発見したのは2020年3月10日のことで、欧州からの旅行者でした。パンデミックの発生地は首都キンサシャで、主に国の機関が所在する市の西部でした。
近隣の貧困地域への拡大は比較的抑えられましたが、その後地方、特に西部、東部、南部の国境地域の州に拡がりました。
コンゴ民主共和国におけるパンデミックは、異なる波の連続により進行しています。第2波及び第3波ではデルタ株が優勢したが、第4派の主な原因は感染力が高くて致死率の低いオミクロン株でした。
COVID-19の罹患率と致死率に関しては、アフリカの深刻度は欧州と比べて依然として低い状態にありました。
パンデミックの開始以降、コンゴ民主共和国の感染者数は8万5839人、死者は1335人で、致死率は1.5%です。しかしこの国のワクチン接種率は0.3%と、依然としてアフリカで最も低い水準となっています。

2019年以降の国内及び国際的な表彰

  • 名誉博士号:ルブンバシ大学(コンゴ(民)、2019年)、ブカブ・カトリック大学(コンゴ(民)、2021年)、アントワープ大学(ベルギー、2020年)、ハーバード大学(米、2022年5月)
  • 英NATURE誌「科学分野の重要人物10人」の一人に選出(2019年)
  • 米TIME誌「最も影響力のある人物100人」の一人に選出(2020年)
  • コンゴ(民)科学アカデミー議長に就任(2021年)
  • アフリカ連合及びアフリカCDCにより、「2021年アフリカ公衆衛生国際会議(CPHIA 21)公衆衛生特別功労賞」を受賞(2021年)
  • エボラウイルス病は、メルク社のrVSV-Zebov-GPワクチンや、Ebanga(mAb114)をはじめとするモノクローナル抗体療法が承認されたことにより、今日では予防や治療が可能になっています。
  • 私の生涯の夢であったEbangaは、コンゴ人研究者たちの献身と粘り強さ、米国立衛生研究所(NIH)の協力、コンゴ人の患者及び生存者の貢献により、今や現実のものとなっています。
  • COVID-19は世界的な脅威です。しかし、コンゴ民主共和国は、ワクチン接種に対する人民の強い抵抗に直面しています。
  • JICAにより建設され、2020年2月に竣工した国立生物医学研究所(INRB)のバイオセーフティレベル3(BSL3)検査室は、エボラ及び新型コロナウイルス感染拡大への国家対応に成功を収める上で極めて重要な存在です。


国立生物医学研究所(INRB:キンシャサ)の新施設(BSL2検査室 及びBSL3検査室)

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