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フロー計算書の基礎知識

フロー計算書の基礎知識
貸借対照表とは、一時点における会社の財政状態を表します。
一時点において、会社がどこから財産を得て、どのように事業に使っているかを示す諸表となります。
会社は、利益を得るためにさまざまな営業活動を行っていますが、この営業活動を行っていくうえでは、さまざまな資産を取得し利用するなどしています。
そして、この営業活動を行うために会社が持っている資産と負債を把握するための計算書類が貸借対照表なのです。

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キャッシュフロー計算書とは?内容やパターンなど基礎知識をご紹介

損益計算書(PL)、貸借対照表(BS)、キャッシュフロー計算書をまとめて、「財務3表」と言います。
いずれも会社の現状や将来を見据える指標として欠かせないものとなっています。
キャッシュフロー計算書は、損益計算書や貸借対照表に比べて知名度は低いですが、PLとBSの死角であるお金の動きをつかむ重要な計算書。
今回は、経理担当として把握しておきたいキャッシュフロー計算書の基礎知識を紹介します。

  • 投稿日:2017/09/26
  • 更新日:2021/08/27

キャッシュフロー計算書とは

キャッシュフロー計算書は、英語でCash Flow Statementで、略してCSと呼ばれています。
PLが1年間の売上や利益の構造を教えてくれる表で、BSは決算日時点における財政状況を映し出した表。
CSは、PLやBSでは読み取れない現金(キャッシュ)の流れを教えてくれます。いわば、会社の家計簿のような存在と言えます。

では、損益計算書(PL)や貸借対照表(BS)で把握できないお金の流れとはどんなものでしょうか。
会社の取引では売掛金・買掛金という信用取引が行われます。
この取引では、売上が計上された時点ではまだ入金されておらず、会計上と手持ちの現金との間にズレが生じてしまいます。

例えば、商品を仕入れてから販売まで30日、販売してから現金が入るまで30日かかる企業の場合、仕入れた商品がキャッシュになるまで計60日を要します。
しかし、仕入れ代金を支払う期日が仕入れから30日だった場合、30日間は資金不足に陥ります。
こうした会計上は黒字にも関わらず資金不足という状況は、損益計算書(PL)や貸借対照表(BS)では把握できないのです。

キャッシュフロー計算書の内容

投資活動によるキャッシュフローは、設備や有価証券などに投資したり、それを売却したりした時のキャッシュの流れを表します。
一般的には積極的な投資によりマイナスになっている方が望ましいとされます。
プラスの場合は、資産の現金化を示しており、手持ちキャッシュの不足が疑われます。

財務活動によるキャッシュフローは、資金調達の状況を表しています。
借り入れや社債発行などによる資金調達を盛んに行なっていればプラス。
反対に、借入金の返済や社債の償還、配当金の支払いや自社株買いなどを行うとマイナスになります。

キャッシュフロー計算書の例と考え方

営業活動によるキャッシュフロー
項目 考え方
税金等調整前当期利益
減価償却費 フロー計算書の基礎知識
受取利息及び受取配当金
売上債権の増減額
棚卸し資産の増減額
仕入債務の増減額
未払い消費税等の増減額
利息及び配当金の受取額
利息の支払額
企業のキャッシュを生み出す能力を示しています。同業他社と比較して高い場合は儲ける力が強く、マイナスの場合は経営上問題を抱えている可能性があります。ただし、企業のライフサイクルが導入期の場合は、総じてマイナスになるのでその限りではありません。

投資活動によるキャッシュフロー
項目 考え方
定期預金の預入による支出
定期預金の払戻しによる収入
有形及び無形固定資産の取得による支出
有形及び無形固定資産の売却による収入
投資有価証券の取得による支出
投資有価証券の売却による収入
投資に対する企業姿勢を表しています。一般的には積極的な投資によりマイナスになっている方が、企業のあり方として望ましいとされます。営業CFからこの投資CFを引いたものをフリーキャッシュフローと言い、これがプラスなら経営が良好と判断できます。

財務活動によるキャッシュフロー
項目 考え方
借入金の増加額
負債の返済
配当金の支払額
自己株式の取得による支出
自己株式の売却による収入
プラスの場合は、資金調達を行なったことがわかります。マイナスの場合は、有利子負債の削減や配当・自社株買いなどによる株主還元が行われたと判断できます。
現金及び現金同等物の増減額
現金及び現金同等物の期首残高
現金及び現金同等物の期末残高
1年間で全体のキャッシュがどれだけ増減したかがわかります。

キャッシュフローのパターン

3つのキャッシュフローとそれぞれが示すポイントについて簡単にふれました。
この3つのキャッシュフローは、事業のライフサイクルに応じたパターンがあります。このパターンを考慮に入れないと正しい判断ができません。
最後に、事業ステージにおけるキャッシュフローのパターンを見てみましょう。

企業の導入期は、キャッシュが出ていくことが多く、営業活動によるキャッシュフローは通常マイナスになります。
投資も積極的に行う必要がありますから、投資活動によるキャッシュフローもマイナス。
当然、資金も調達してこなくてはなりませんから財務活動によるキャッシュフローはプラスになります。

そして、成熟期になると営業活動によるキャッシュフローは大きくプラスになり、投資活動は落ち着いていき、緊急の資金調達需要は減少し、やがて返済して行くことで財務活動によるキャッシュフローはマイナスになっていきます。
これはあくまで典型的なパターンで、積極的投資を続け投資活動によるキャッシュフローが常にマイナスの企業もあります。
企業の戦略や方針にも左右されることを念頭に入れましょう。

キャッシュフロー計算書は、2000年より上場企業に開示が義務付けられたもの。そのため、損益計算書(PL)や貸借対照表(BS)と比較して馴染みが薄いかも知れません。
しかし、PLとBSの死角となるお金の動きをつかめる上、企業の営業力や投資戦略を把握することができる重要な指標です。
数字の意味を読み取る力を養うには、とにかく多くのキャッシュフロー計算書を見比べること。
上場企業のキャッシュフロー計算書は決算短信で誰でも見ることができますので、様々な同業他社を比較して一つ上の経理マンを目指してください。

最低限おさえておきたい~連結キャッシュ・フロー計算書の基礎知識

連結キャッシュ・フロー計算書は、1会計期間におけるキャッシュ・フロー(資金の増減)の状況を利害関係者に報告するために作成される財務諸表です。連結キャッシュ・フロー計算書は、連結財務諸表の1つではありますが、連結貸借対照表や連結損益計算書といった他の連結財務諸表とは作成方法が異なります。
連結キャッシュ・フロー計算書は、他の連結財務諸表のように連結仕訳を積み上げて作成するわけではないからです。
そんな特殊性もあり、上場企業の経理担当者の中でも作成できる方は非常に少ないのが実情ではないでしょうか。
今回は細かい論点の説明を省略し、連結キャッシュ・フロー計算書に関する基本的な内容をお伝えします。

連結キャッシュ・フロー計算書の作成目的

まずは、なぜ連結キャッシュ・フロー計算書が必要となったのか、その作成目的についてお話しします。
連結キャッシュ・フロー計算書は、2000年3月期から金融商品取引法で開示が義務付けられるようになりましたが、第1四半期及び第3四半期においては、作成を省略することが認められています。ただし、第2四半期においては、第2四半期連結累計期間に係る連結キャッシュ・フロー計算書を開示しなければなりません。
同計算書の作成が必要となった理由は、 損益計算書がキャッシュ・フローから離れてしまったため です。
損益計算書は、1会計期間の経営成績を測定するために発生主義に基づいて作成されますが、期間損益を適正に計算することを重視しているうちに、キャッシュ・フローからどんどん離れていき、キャッシュ・フロー情報を読み取ることが難しくなってしまいました。利益の計上は必ずしもキャッシュの増加につながるわけではないので、損益計算書上は利益が出ているのに手元の資金がなくなり黒字倒産する会社も多数あります。
このような背景から、キャッシュ・フロー情報に特化した財務諸表である連結キャッシュ・フロー計算書が必要となったのです。

連結キャッシュ・フロー計算書の作成方法

次に連結キャッシュ・フロー計算書の作成方法についてお伝えします。
連結キャッシュ・フロー計算書の作成方法には、 「原則法」と「簡便法」の2つの方法があり、会社はどちらの方法を 採用してもよいことになっています。
「原則法」とは、親会社及び子会社の個別キャッシュ・フロー計算書を単純合算し、連結会社相互間におけるキャッシュ・フローに係る内部取引を相殺して連結キャッシュ・フロー計算書を作成する方法です。
これに対して「簡便法」とは、個別キャッシュ・フロー計算書は作成せず、連結貸借対照表の前期末残高と当期末残高の差額、当期の連結損益計算書や当期の連結ベースでの各勘定科目の増減明細などをもとに連結キャッシュ・フロー計算書を作成する方法です。
「原則法」は、親会社及び子会社がそれぞれ個別キャッシュ・フロー計算書を作成しなければならず、連結会社相互間のキャッシュ・フロー取引の相殺が煩雑になることから、 実務上は「簡便法」を採用する会社が多いのではないかと思われます。

連結キャッシュ・フロー計算書の表示方法

次は連結キャッシュ・フロー計算書の表示方法についてお話しします。
上の図のとおり、連結キャッシュ・フロー計算書の表示方法としては、「直接法」と「間接法」という2つの方法があります。
両者の違いは、「営業活動によるキャッシュ・フロー」の表示方法であり、いずれの方法を採用しても「投資活動によるキャッシュ・フロー」と「財務活動によるキャッシュ・フロー」の表示方法に違いはありません。
「直接法」は、営業収入、原材料または商品の仕入支出、人件費支出並びにその他の営業支出と主要な取引ごとに連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを総額で表示する方法です。
一方の「間接法」は、連結損益計算書の税金等調整前当期純利益をスタートとして、減価償却費などのキャッシュの増減を伴わない非資金損益項目、営業活動に直接関係する資産(売掛金やたな卸資産など)・負債(買掛金など)の増減額などを調整して、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを表示する方法です。
「直接法」は主要な取引ごとに資金の出入りを表示するため、キャッシュ・フローの状況を読み取りやすいという長所がある反面、作成するのに大変手間がかかるという短所があります。
「間接法」は連結損益計算書の税金等調整前当期純利益を起点として、非資金損益項目や営業活動に直結する資産・負債の増減額などを加減算してキャッシュ・フローの状況を間接的に表示することから、資金の出入りに関する情報が分かりにくいという欠点がありますが、連結貸借対照表や連結損益計算書などに基づいて比較的容易に作成できるという利点があります。
そのため、 ほとんどの会社は「間接法」を用いて連結キャッシュ・フロー計算書における「営業活動によるキャッシュ・フロー」の表示を行っています。

連結キャッシュ・フロー計算書の仕組み

続いて連結キャッシュ・フロー計算書の仕組みについてお伝えします。
連結キャッシュ・フロー計算書は、企業の活動を「営業活動」・「投資活動」・「財務活動」の3つに分けて作成します。
これらの活動から得られるキャッシュ・フローのことを、それぞれ「営業活動によるキャッシュ・フロー」、「投資活動によるキャッシュ・フロー」、「財務活動によるキャッシュ・フロー」といいます。
「営業活動によるキャッシュ・フロー」の区分では、商品の販売による収入や商品の仕入れによる支出といった本業から生じる資金の増減額を表示します。この区分では、法人税等の支払額といった投資活動と財務活動のいずれにも分類できない項目も記載されます。
「投資活動によるキャッシュ・フロー」の区分では、固定資産・株式などの取得による支出や売却による収入などから生じる資金の増減額を表示します。この区分からは会社が将来のためにどのくらいお金を使ったかを読み取ることができます。
「財務活動によるキャッシュ・フロー」の区分では、借入れによる収入や借入金の返済による支出といった資金の調達や返済による資金の増減額を表示します。
ここで、連結キャッシュ・フロー計算書に記載されている情報を読み取るうえでの注意点があります。
同計算書に記載されているすべての活動でキャッシュがプラスになっていれば優良企業だというわけでもありません。
一般的には、成熟期に入った企業は営業活動によるキャッシュ・フローが黒字、投資活動によるキャッシュ・フローと財務活動によるキャッシュ・フローが赤字というパターンが多いと言われています。本業が好調でキャッシュが増え、将来の利益につながる設備投資などが積極的に行われ、余剰資金が借入金の返済や株主への配当金の支払いなどに充てられるからです。
連結キャッシュ・フロー計算書における営業活動・投資活動・財務活動のキャッシュ・フローの赤字と黒字のパターンについては、表面的に眺めるだけでなく、前年からの変化や中身などについて総合的な視点から分析する必要があるかと思います。

連結会計の中でも連結キャッシュ・フロー計算書の作成業務においては、固有の知識やスキルが必要となり、担当者への引継ぎがしづらく作業が属人化しやすいといった特徴があります。
しかし、 経理担当者が連結キャッシュ・フロー計算書の基本を学習するとともに、業務を細分化し作業の難易度に応じて、経理部内にて役割を分担するといった工夫によって、属人化を防ぐことができると考えます。
本ブログを連結キャッシュ・フロー計算書に関する基本の理解に役立てていただきたいと思います。

■連結キャッシュ・フロー計算書の作成目的
損益計算書がキャッシュ・フローから離れてしまったことで、キャッシュ・フロー情報を読み取るのが難しくなり、黒字倒産する会社が多数発生したため、キャッシュ・フロー情報に特化した財務諸表が必要となった。
■連結キャッシュ・フロー計算書の作成方法
連結キャッシュ・フロー計算書の作成方法には、「原則法」と「簡便法」の2つの方法があり、会社はどちらの方法を採用してもよいことになっている。
■連結キャッシュ・フロー計算書の表示方法 フロー計算書の基礎知識
連結キャッシュ・フロー計算書における「営業活動によるキャッシュ・フロー」の区分に係る表示方法としては、「直接法」と「間接法」の2通りあり、ほとんどの会社は「間接法」を採用している。
■連結キャッシュ・フロー計算書の仕組み
連結キャッシュ・フロー計算書は、企業の活動を「営業活動」・「投資活動」・「財務活動」の3つに分けて作成する。

キャッシュフロー計算書の作り方!間接法と直接法を紹介!

電卓と計算式の用紙

東芝 キャッシュフロー計算書

引用:東芝 キャッシュフロー計算書

キャッシュフロー計算書を構成する要素は?

  • 営業活動:本業による現金の増減を示す。
  • 投資活動:固定資産や株による現金の増減を示す。
  • 財務活動:借入や返済による借入金の増減を示す。

Ⅰ.営業活動によるキャッシュフロー

Ⅱ.投資活動によるキャッシュフロー

Ⅲ.財務活動によるキャッシュフロー

キャッシュフロー計算書を構成する項目一覧

  • 営業活動:減価償却費、貸倒引当金、棚卸資産、売上債権(売掛金・受取手形)、仕入債務(買掛金・支払手形)、利息など
  • 投資活動:固定資産、有価証券、固定資産売却益・損、有価証券売却益・損など
  • 財務活動:短期・長期借入金、自社株式、配当金など

実際にキャッシュフロー計算書を作ってみよう!【間接法】

STEP1:必要な資料を用意する

貸借対照表の例

損益計算書の例

STEP2:項目別に必要な内容を分類する

キャッシュフロー計算書 フォーマット

  • 営業活動:減価償却費、貸倒引当金、棚卸資産、売上債権(売掛金・受取手形)、仕入債務(買掛金・支払手形)、利息など
  • 投資活動:固定資産、有価証券、固定資産売却益・損、有価証券売却益・損など
  • 財務活動:短期・長期借入金、自社株式、配当金など

投資キャッシュフローの例

財務キャッシュフローの例

STEP3:キャッシュフロー計算書のフォーマットに記載する

間接法によるキャッシュフロー計算書

キャッシュフロー計算書の直接法と間接法の違いは?

貸借対照表の例

損益計算書の例

直接法と間接法の違いとは?メリット・デメリットを解説!

直接法と間接法の比較

営業活動によるキャッシュ・フロー【間接法】

間接法によるキャッシュフロー計算書

  • 税引前当期純利益:損益計算書より
  • 減価償却費:損益計算書より
  • 有価証券評価損:損益計算書より
  • 売掛金の増減:貸借対照表の売掛金の期首と期末の差額(下図参照)
  • 棚卸資産の増減:貸借対照表の商品の期首と期末の差額(下図参照)
  • フロー計算書の基礎知識
  • 買掛金の増減:貸借対照表の買掛金の期首と期末の差額(下図参照)

売掛金計算

売掛金の増減

商品 計算

棚卸資産の増減

買掛金 計算

買掛金の増減

営業活動によるキャッシュ・フロー【直接法】

直接法 キャッシュフロー計算書

  • 商品の販売による収入:貸借対照表の売掛金より回収済み分を計算(フロー計算書の基礎知識 下図参照)
  • 商品の支出による支出:貸借対照表の買掛金より回収済み分を計算(下図参照)
  • 給料の支払いによる支出:損益計算書の給与に関わる項目より
  • 経費の支払いによる支出:損益計算書の経費に関わる項目より

売掛金 計算

商品の販売による収入

買掛金 計算

商品の仕入による

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情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)の第三者認証基準である国内規格「JIS Q 27001:2014(ISO/IEC 27001:2013)」の認証を取得済みです。(認証機関:SGSジャパン株式会社)
認証登録番号:JP18/080504
登録範囲:ソフトウェアの開発及び運用

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公益社団法人 日本文書情報マネジメント協会(JIIMA)が認証する「電帳法スキャナ保存ソフト法的用件認証」及び「 電子取引ソフト法的要件認証」を取得済です。認証番号:601800-00、6019-00、001100-00 認証製品 RECEIPT POST、INVIOCE POST

キャッシュフロー計算書(C/F)とは? 起業家が資金繰りでキャッシュフローを増やす5分でわかる簡単まとめ

キャッシュフロー計算書のサムネイル


170万人の起業家・経営者の使う「創業手帳」創業者の大久保幸世です。

読者の起業家の方から最も多いご相談が、 「キャッシュフロー」や「資金繰り」の改善 です。創業手帳が起業家に向けたアンケートでも、 約65%の方が「資金に課題がある」と答えています 。会社経営や起業では、資金があるか・ないかで、事業の成長や存続が大きく左右されるという場面に、支援先の経営の現場やそして自分自身も日々直面しています。経営では、キャッシュフローや資金繰りに注力することで、手元のキャッシュや資金を増やすことが可能です。

その際にキャッシュフロー(CF)計算書を、ツールとして使うことがあります。キャッシュフロー計算書とは、あくまで資金繰りやキャッシュフロー改善のための道具であるため、 キャッシュフローをまとめて管理するのが大切 です。資金繰りを資料にまとめて日々チェックすることをお勧めします。

今回は、 キャッシュフロー計算書の基礎知識や実務知識を初心者にも分かりやすく解説 します。

この記事の解説者 大久保幸世
創業手帳 株式会社 代表取締役
大手ITベンチャー役員で、多くの起業家を見た中で「創業後に困ることが共通している」ことに気づき会社のガイドブック「創業手帳」を考案。現:創業手帳を創業。ユニークなビジネスモデルを成功させた。印刷版は累計100万部、月間のWEB訪問数は起業分野では日本一の100万人を超え、“起業コンシェルジェ“創業手帳アプリの開発や起業無料相談や、内閣府会社設立ワンストップ検討会の常任委員や大学での授業も行っている。毎日創業Tシャツの人としても話題に。無料創業相談も受付中。

1. キャッシュフロー計算書とは?キャッシュフロー改善・資金繰りの基本ツール

キャッシュフローのイメージ


まず、「そもそもキャッシュフロー計算書とはどういう書類で、会計書類の中でどういう位置づけにあるのか」という基礎知識について解説します。

決算書とは?

まずは、その「決算書」とは何か、というところから見ていきましょう。すべての会社は、決算書を作る義務があります。決算書は、会社の状態を数値で表したもので、経営状況を判断するために使われます。正式には「財務諸表(上場企業などが作成する)」もしくは「計算書類(それ以外の会社が作成する)」といいます。複数の書類から構成されており、最も重要とされているのが「財務3表」と呼ばれる次の書類です。

キャッシュフロー計算書とは?

紙とペン


決算書の1つである「キャッシュフロー計算書(C/F)」は、会計期間中の現金の流れを数値で示した書類です。簡単にいうと、「会社にどのくらいの現金があるか」ということが分かる書類です。日常生活に置き換えると、「家計簿」のようなイメージですね。

法令で作成が義務付けられているのは上場企業だけなので、全ての会社が作らなければいけないわけではありません。しかし、自社の状況を客観的に把握するためにも、 起業初期から作ることを強くおすすめします 。会計ソフトでは簡単にキャッシュフロー計算書を作ることができますし、もし難しい場合には正規のキャッシュフロー計算書までいかなくても、お金がいつ入っていつ出ていくかをまとめた「資金繰り表」を作ることをお勧めします。キャッシュフロー計算書では、 資金の流れを「営業活動」「投資活動」「財務活動」の3つに分けて表しま す。それぞれの見方は後述します。

「キャッシュフロー」はなぜ大事?

会計上の「利益」と、「手元の現金」はイコールではありません。商品やサービスを売り上げても、顧客から資金を回収するまでにはタイムラグが発生します。また、商品やサービスを生み出す前に、仕入れ等で先に支払いが必要な場合もあります。 そのため、損益計算書上では儲けが出ているように見えても、回収や支払のタイミングによっては赤字になっているケースも発生します。 手元のキャッシュが増えなければ、借入金の返済や仕入れ代金の支払いのために資金借り入れが必要になり、資金繰りが悪化してしまいます。最悪の場合、「黒字倒産」に追い込まれます。

キャッシュフロー計算書と資金繰り表の違い

2枚の書類


現金の流れ(キャッシュフロー)を把握するための書類には「資金繰り表」もあります。この2つの違いを説明します。
キャッシュフロー計算書は、過去における現金(キャッシュ)の流れを可視化した書類です。決算書の1つとして、外部に公表する必要があります。
一方、資金繰り表は将来の資金繰りを予測するために作成する資料です。会計年度にかかわらず、自由な期間を設定して作成することができます。あくまで作成は任意で、企業の内部資料であるという点も大きな相違点です。
「結果」を振り返るための書類と、「未来」に向けて作る書類。
役割は違いますが、どちらも会社の健全な運営に欠かせない書類です。違いを理解して活用しましょう。

2. キャッシュフロー計算書の読み方

電卓とメガネとペン


ここからは、実務的な知識をご紹介します。まずは、キャッシュフロー計算書の読み方を理解しましょう。

  • 営業キャッシュフローがプラスになっているか

3つのキャッシュフローの最も理想的な状態は 「営業活動がプラス、投資活動がマイナス、財務活動がマイナス」 の状態です。

2-1. 営業活動によるキャッシュフロー


営業活動によるキャッシュフローとは、本業によってキャッシュがどれくらい増減したかを示す項目です。つまり 「儲けたお金」を明らかにしたもの です。

キャッシュフロー計算書の「直接法」と「間接法」

営業活動によるキャッシュフローを記載する方法としては 「直接法」「間接法」 の2つがあります。

企業の経営実態を詳細に示すことができるのは「直接法」ですが、膨大な手間が発生するため 「間接法」を利用している企業の方が多い です。

2-2. 投資活動によるキャッシュフロー


投資活動におけるキャッシュフローは、固定資産・株・債権などの取得や売却をした時の流れを示す項目です。つまり 「使ったお金」を明らかにしたもの フロー計算書の基礎知識 。

2-3. 財務活動によるキャッシュフロー

フリーキャッシュフローとは?

フリーキャッシュフローとは、 会社が自由に使える資金 のこと。営業キャッシュフローと投資キャッシュフローの合計額です。

3. キャッシュフロー計算書の作成方法

紙と鉛筆


最後に、キャッシュフロー計算書の作成方法を簡単に説明します。ここでは、多くの企業が採用している「間接法」での作成方法を取り上げます。

キャッシュフロー計算書の作成に必要なもの

キャッシュフロー計算書は他の決算書類を用いて作るため、まずは 賃借対照表(前期・当期)、損益計算書(当期) を準備しましょう。

キャッシュフロー計算書は3項目から作成しよう

1-1. 営業キャッシュフロー

  • 減価償却費
  • 貸倒引当金の増加額
  • 棚卸資産の減少額
  • 売上債権の減少額
  • 仕入債務の増加額
  • 利子利息の支払額
  • 貸倒引当金の減少額
  • 棚卸資産の増加額
  • 売上債権の増加額
  • 仕入債務の減少額
  • 利子利息の受取額
  • 法人税等の支払額

1-2. 投資キャッシュフロー

  • 固定資産の減少額
  • 有価証券の減少額
  • 固定資産の売却損
  • 有価証券の売却損
  • 固定資産の増加額
  • 有価証券の増加額
  • 固定資産の売却益
  • 有価証券の売却益

1-3. 財務キャッシュフロー

  • 短期借入の増加額
  • 長期借入の増加額
  • 株式発行の収入
  • 利子利息の受取額

キャッシュフロー計算書を作成するときの注意点

  1. 間接法の「営業キャッシュフロー」は、「税引前当期純利益」を記載する
  2. そのまま転記する項目と、増加額を記載する項目を間違えない

キャッシュフローや資金繰りは「 早期に着手することによってより効果が発揮される 」という特徴があります。経営の現場では手元資金が不足してから資金の調達に動いても間に合わないケースが多いのです。そのため、キャッシュフロー計算書や資金繰り表を活用し、日頃からチェックをしておくことが大切です。営業・投資・財務の各分類の数値が示す意味や作成方法を理解して、ビジネスに活用してください。

更に冊子版の創業手帳では、会計ソフトの導入についても詳しく解説しています。 会計ソフトがお得に導入できるキャンペーンコードも発行 しているので、ぜひチェックしてみてください。

決算書のチェック項目-読み方・使い方・見方の基礎知識|月次で面談・監査|税理士検索ならfreee!

決算書の作成は、さまざまな経営分析指標であるという以外にも、作成すべき理由があります。決算書の作成は法律上の義務であり、個人事業主でも法人でも確定申告の際に決算書を必ず税務局に提出しなければならないとされているのです。
なぜ法律で決算書の作成を義務づけているのでしょうか。
それは、会社の利害関係者(株主や銀行の債権者、取引先、従業員など)に、会社の業績を伝える報告書が決算書だからです。
会社は、経営者が経営の結果を判断するためだけでなく、利害関係者に会社の業績を報告するために、決算書を作成しているのです。
つまり、 決算書は経営者のみならず利害関係者が「会社がきちんと利益を得ているか」「健全な状態で運営しているか」などを判断するために、重要な報告書 といえるのです。

決算書の基本構造

決算書のなかで最も重要なのが、貸借対照表・損益計算書・キャッシュフロー計算書の3つです。
「貸借対照表」は財務状況をあらわし、「損益計算書」は儲けをあらわし、「株主資本等変動計算書」は利益の行方をあらわし、「キャッシュフロー計算書」は、お金の流れをあらわします。
そして、これらの書類を総称したものが「決算書」と呼ばれます。

○損益計算書(P/L)
収益と費用の区分によって、一事業年度の経営成績をあらわします。
英語ではProfit and Loss statementと言い、略して「P/L」と呼ばれます。

損益計算書とは

損益計算書とは、会社の一定の会計期間における経営成績を表す書類です。
「一定の期間に会社が生み出した収益から、それを確保するために要した費用・損失を差し引いて、期間損益を表した決算書」で、会社が会計期間においてどれだけ「成果」をあげられたかを示します。
なお、ここでいう「一定の期間」は、通常は会社が事業年度として定めた1年間のことをいいます。

損益計算書は、売上高から始まり、最終的には当期利益を計算します。

利益の見方

売上高は、損益計算書の一番上に記載される項目で「売上収益」をあらわします。
注意すべきなのは、 「売上収益」であって、売り上げて得られた利益を示しているわけではない というところです。
ただし、本業の状況の良し悪しを判断する項目のひとつとなる重要な項目です。

売上総利益

売上高から売上原価を差し引いた利益が「売上総利益」です。 フロー計算書の基礎知識
売上原価とは、仕入や外注費など、売上をあげるために直接かかった原価のことで、会計上、計上される売上高に対応する原価を指します。
「売上高-売上原価=売上総利益」となるので、この 売上原価が小さければ小さいほど、売上総利益(粗利)は大きい ということになります。

売上総利益=売上-売上原価

売上総利益から、販売費及び一般管理費を差し引いた利益が「営業利益」です。
営業利益は、本業で稼いだ利益で、事業の収益力を表す項目です。
基本的には、 売上総利益から販売費及び一般管理費を引いたものとして計上 されます。

フロー計算書の基礎知識
営業利益=売上総利益-販売費及び一般管理費

営業利益から営業外損益を差し引いた利益が「経常利益」です。「ケイツネ」と呼ばれたりします。正常な企業活動による利益を示します。
前述した営業利益は事業の収益力を表しますし、経常利益は会社の本来の経営力を示します。
これらが マイナスである場合には、経営のどこかに問題点がある ということになりますので、早急に改善施策を検討しなければなりません。

経常利益=営業利益+営業外収益-営業外費用

税引前当期純利益

税引前当期純利益=経常利益+特別利益-特別損失

※特別利益・特別損失
特別利益・特別損失とは、臨時的に発生した費用や、過年度の修正損益などです。
たとえば、臨時的な収益を経常利益と一緒に計上してしまうと、企業の収益力が過大に評価されてしまう可能性があります。したがって、別途項目を分けて計上します。

当期純利益

当期純利益=税引前当期純利益-法人税等

なお、損益計算書を見る際の大前提として知っておきたいのが、 フロー計算書の基礎知識 「キャッシュフローと損益計算書の利益は別もの」 という点です。

つまり、損益計算書上では利益がたくさん出ていたとしても、実は会社に全くキャッシュが残っていない…という状態もありうるのです。
いわゆる、利益を出しているのに、現金が残っていない「勘定あって銭知らず」のケースです。
経営者は、「損益計算書で利益が出ているから」と損益計算書の数字を頼りにし過ぎず、お金の流れ(=キャッシュフロー)をしっかりと理解することが大切です。

貸借対照表とは

貸借対照表とは、一時点における会社の財政状態を表します。
一時点において、会社がどこから財産を得て、どのように事業に使っているかを示す諸表となります。
会社は、利益を得るためにさまざまな営業活動を行っていますが、この営業活動を行っていくうえでは、さまざまな資産を取得し利用するなどしています。
そして、この営業活動を行うために会社が持っている資産と負債を把握するための計算書類が貸借対照表なのです。

固定資産とは、建物や機械、長期貸付金など「現金化するのに、1年以上を要する資産」を指します。
なぜ、流動資産と固定資産を区別するかというと、会社が永続的に存続し続けるためには、資金が安定していることが必要なので、その判断を貸借対照表から容易に把握する必要があるからです。
したがって、貸借対照表では、資産のなかでも短期間に受払が発生する資産や負債と、ある程度先に受払が発生する資産や負債のバランスを見ることができるため、「その会社が、将来まで資金的に安定しているか」が判断できるようになっています。

「負債の部」と「純資産の部」

自己資本比率について知っておこう

そして、この自己資本と他人資本の割合が、その会社の経営状態を把握するうえで、ひとつのチェックポイントになります。
会社を経営していくうえでは、他人から集めるより自分で集めたお金が多い方が、経営は安定します。そこで、この 自己資本が大きいほど安定している会社ということになります。
これを自己資本比率といい、負債の金額を負債+自己資本で割り100で掛けて計算します。

自己資本比率(%)=自己資本÷(自己資本+他人資本)×100

資金繰り(流動資産と流動負債)

キャッシュフロー計算書

これまで繰り返し述べてきたように、キャッシュが尽きれば、会社は倒産してしまいます。
つまり、損益も大事ですが、それ以上にキャッシュの流れに着目した経営を行うことが大事です。
キャッシュフロー計算書は、中小企業では作成が義務づけられていませんが、むしろ中小企業にこそ必要な計算書といえるのはないでしょうか。余力があればぜひ作成して経営分析に活かしたい計算書です。

営業キャッシュフロー

損益計算書の「税引前当期純利益」の数字が、キャッシュフローの一番初めの数字になり、そこから計算を始めて、キャッシュに関する増減項目を加減して計算することになります。
営業キャッシュフローは、会社を経営する以上、絶対にプラスにすべきものです。
もし何年も営業キャッシュフローのマイナスが続くようであれば、その会社はいずれ資金繰りで行き詰まり、倒産する可能性が高いと考えることができます。
原因を分析し早急に改善するか、事業そのものの存続を見直す必要があると言わざるを得ないことになります。

投資キャッシュフロー

投資キャッシュフローとは、資産運用によるお金の出入りです。つまり、会社の投資によるキャッシュの流れをあらわしています。 直接営業にかかわる内容ではありませんが、投資を行い、営業を補助する取引を行った場合に計上されるので、資金運用を見るうえで重要です。
よく出てくる取引としては、固定資産の購入などがあります。
会社が成長するためには、ある程度の投資は必要なので、投資状況はマイナスでもよいことになります。投資状況がプラスになっている原因としては、資産の売却や貸付金の回収が行われたケースなどが考えられます。

財務キャッシュフロー

財務キャッシュフローは、資金調達がらみのお金の出入りです。つまり、会社の財務(資金調達)活動の結果としてのキャッシュの流れをあらわしています。 資金調達方法といえば、銀行からお金を借りるか、社債を発行するか、株式を発行する方法があります。
たとえば、新規の運転資金や投資のために現金を借りた場合にはプラスになり、株主に配当した場合にはマイナスで表されます。

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経営者の業務は多岐にわたります。
本業はもちろん、コンプライアンス経営にも注力する必要があります。
そして、それに加えて財務面の分析を行ないながら適切な意思決定を行う責務を担うのは、非常に難しい時もあるでしょう。

だからこそ、そういう時こそ、 信頼できる会計や税務の専門家に依頼をし、自社の経営を財務的な側面から管理してもらうことは非常に重要です。

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